2015年3月10日火曜日

空気調和・衛生工学会東北支部 第4回学術・技術報告会

空気調和・衛生工学会東北支部 第4回学術・技術報告会(2015.3.10.開催)

1.はじめに
空気調和・衛生工学会主催の東北支部第4 回学術・技術報告会が、2015 年3 月10 日に開催された。今年度は、東北大学工学研究科人間環境系校舎が会場となった。同校舎は東日本大震災被害のため使用できなくなった東北大学建築学科校舎が、建て替えられて新装なったものである。今年度も技術関連展示が同時開催された。筆者は今年度も同支部の副支部長として、この学術・技術報告会運営委員を務めたので、その概要を報告する。
同学会の学術・技術報告会は東北地方の設備関連の研究者及び技術者のレベル向上を目的として開催されるもので、空気調和・衛生工学会東北支部が主催しているが、その趣旨から設備関連学協会にも共催を要請し、電気設備学会東北支部(支部長:須藤諭)、建築設備技術者協会東北支部(支部長:黒澤正志)日本技術士会東北本部(本部長:吉川謙造)の3学協会が共催団体となっている。また、協賛団体として、日本建築学会東北支部、住まいと環境東北フォーラム、後援団体として、日本空調衛生工事業協会東北支部、東北空調衛生工事業協会、日本設備設計事務所協会東北ブロック、宮城県空調衛生工事業協会、日本電設工業協会、山形県設備技術協議会等の協力も得ている。

2.今年度の概要
第4 回を迎えた今年度も、東北地方を中心として60 件近くの空気調和・給排水衛生・電気・防災等の建築設備、建築環境工学一般に関する講演(研究・技術)発表があった。報告会当日は、渡辺浩文東北支部長(東北工業大学教授)の開会式挨拶に引き続き、午前及び午後の発表会が行われ、各発表会場では質疑や意見交換が活発になされた。

3.本学科の研究報告
本学からの研究発表は、八十川淳准教授が「都市河川における非常時の雑用水確保の作業性に関する実態調査(仙台市梅田川の場合)」、川村広則講師が「平常時環境下における脳波特性に関する研究」、福井啓太元副手が「線香の臭気除去に関する基礎的研究」を報告した。また、4年次生の須田美君が「緑のカーテンによる日射量の遮蔽状況に関する実測調査」、同じく4年次生の髙島健太君が「東北地方における幼稚園・保育園のエネルギー消費に関する実態調査」を発表した。

4.特別セッション
研究発表会後の特別セッションは、「建築環境・設備工学の役割と研究・教育・実務への示唆」と題したオーガナイズドセッションが開催された。司会は須藤が担当し、まず、国立保健医療科学院の林基哉先生に「建築環境学と住宅設計の実務」なるテーマでご講演願った。続いて、本学科の岡田誠之教授が「設備分野における給排水衛生設備の役割」と題して講演された。特に、岡田教授は今年度をもって定年退職されるため、お話を聞きたいという会員の声によって実現したものである。


5.おわりに
今回も会場校の東北大学の学生達が、会場設営や撤収、発表会場におけるタイムキーパー等のスタッフを務めた。このような研究報告会の運営に参画することは、学生にとっての教育的効果も大いに期待できるところである。

0 件のコメント:

コメントを投稿