2012年3月14日水曜日

空気調和・衛生工学会東北支部 第1回学術・技術報告会


本学人間環境デザイン学科の岡田誠之教授は長年にわたって空気調和・衛生工学会東北支部の役員を務めてこられた。岡田誠之教授は役員就任当初から、役員会において東北地方の設備技術者の研鑽の場を設けるべきことを提唱されてきた。この度漸くこれに該当する研究報告会が、東北支部第1回学術・技術報告会として2012314日に東北工業大学にて開催された。同時に技術関連展示も行われるに至った。
筆者も2007年から空気調和・衛生工学会東北支部の役員となり、この度の第1回学術・技術報告会の実行委員会(実行委員長:内海康雄仙台高等専門学校教授)の委員を仰せつかり、微力ながら開催のための準備に当たったので、その概要をここに報告する。
学術・技術報告会は東北地方の設備技術者のレベル向上を目的として開催されるもので、空気調和・衛生工学会東北支部が主催するが、その趣旨から設備関連学協会にも共催を要請した。その結果、電気設備学会東北支部(支部長:須藤諭)、建築設備技術者協会東北支部(支部長:黒澤正志)日本技術士会東北本部(本部長:吉川謙造)の3学協会が共催団体となった。また、協賛団体として、日本建築学会東北支部、住まいと環境東北フォーラム、後援団体として、日本空調衛生工事業協会東北支部、東北空調衛生工事業協会、日本設備設計事務所協会東北ブロック、宮城県空調衛生工事業協会、日本電設工業協会、山形県設備技術協議会の協力を得た。
東北地方を中心として、50件を超える空気調和・給排水衛生・電気・防災等の建築設備、建築環境工学一般に関する講演(研究・技術)発表のエントリーがあった。当日は、研究・技術報告会のほか、技術展示が同時開催され、企業の最新技術の展示も行われた。その他、記念式典、特別セッション、交流会も実施され盛況であった。

本学からは大学院生はもとより、卒業研究の成果を4年生が数多く発表した。発表テーマ、発表者は以下の通りであった。4年生は、久住知裕君が「鉄電解法におけるリン除去・回収に関する研究」、佐藤隆寛君が「浴槽内の水流に関する実験的検討(1)」、佐藤はるか君が「給水配管内の残留塩素の挙動」、佐藤蓉子君が「東北地方の福祉施設における2011年夏期節電に関する実態調査」の各テーマで発表した。
   
大学院修士生は、佐野達也君が「浴槽内の水流に関する実験的検討(2)」、制野達己君が「受水槽を活用した非常用飲料水等の供給」の各テーマで発表した。他に研究員の井城依真君が「事務所建物及び宿泊建物におけるエネルギー消費原単位の地方別・規模別の差異に関する研究(非住宅建築物の環境関連データベースにおける平成21年度調査データによる分析)」を発表し、助手の前田信治君らが「雨水利用施設における水処理の実態と水質評価」をポスターセッションに発表した。